高まる太陽光発電システムの安全性確保に対する要請…ソーラーシェアリングにおいては?

台風のニュースに一喜一憂しながら、今年の異常気象ぶりが日常の話題に上ることも多くなってきた。

記憶に新しい今年7月の梅雨前線および台風7号上陸による大雨では、西日本を中心に北海道や中部地方にも甚大な被害が発生、今尚苦しんでいらっしゃる被災者の方も多い。被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

ここでさらに気になるのは、そうした災害において、一部太陽光発電設備にも被害がおよび、公共交通インフラにも影響を及ぼす事例まで報道されたこと。そうした被害を受けた事例は、多くが野立ての太陽光発電設備で、安全基準を満たさない杜撰な工事が原因と言われているが、太陽光発電設備(システム)に関する安全性確保の取り組みはどんな状況にあるのだろうか? また、比較的歴史の浅いソーラーシェアリングにおいてはどうなっているのか…?

ガイドラインの策定も間近? 幅広い議論と情報交換を目指し推進連盟が交流会を開催

ご存知の方も多い方も多いと思うが、NEDO(新エネルギー・産業技術綜合開発機構)は、太陽光発電協会、奥地建産とともに、自然災害や経年劣化に対して安全性と経済性が高い太陽恋発電システムの架台・基礎の設計基準となる「地上設置型太陽光発電システムの設計ガイドライン2017年版」および「地上設置型太陽光発電システムの構造設計例」を策定し、現在それらの普及を目指すセミナーを全国で順次開催している。 (※詳細はこちら

異常気象の影響で多くの自然災害が発生する昨今、太陽光発電システムの安全性確保に対する要請は、ますます強まっている。そして地上設置型のみならず、今後はソーラーシェアリングについても、その設計に関するガイドライン策定が間近であろうとささやかれはじめている。

そんな中、ソーラーシェアリング推進連盟は、こうしたシステムの安全性について、技術的な見地から幅広い議論を行うべく、第1回の技術交流会を開催すると発表した(※対象は同連盟の登録会員のみ。詳細はこちら)。

 

営農者の目線で、真に役立つガイドラインを

技術交流会当日は、すでにソーラーシェアリングを実践するスピーカー(発表者)の情報を元に、参加者が議論することで、可能な限り前述のガイドライン策定にも働きかけを行いたいという意向のようだ。

ソーラーシェアリングは営農者ありきの発電事業。ゆえに(発電)事業者サイドの意見ばかりでなく、営農者目線の意見を踏まえたガイドライン策定が望ましいのは言うまでもない。ソーラーシェアリングの今後の拡大のためにも、現場に近い幅広い意見を集め、それらをしっかりと政策や制度に反映させていこうという推進連盟の活動に期待したい。

気になる今回の技術交流会の様子については、追ってレポートをお届けする(予定)。

 


ソーラーシェアリング推進連盟主催 第1回技術交流会

■日時:平成30年9月5日(水) 15:00〜19:30(予定)

■場所:株式会社みくに出版セミナールーム

(〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2丁目3−14 日能研恵比寿ビル7F)

■内容: 「農業生産への配慮と安全性を両立したソーラーシェアリングのシステム設計について」

※会員登録、イベント詳細については、ソーラーシェアリング推進連盟webサイトまで。

 

 

※写真はイメージ。今回の交流会で視察は行われません。

 

 

 

 

 

 

 

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