ソーラーシェアリング導入Q&A/Q.11 売電先は変えられる?〜 Q.12 つくった電気は自分で使える?

始めよう、農業×エネルギー!/ソーラーシェアリング導入Q&A(11-12)

ソーラーシェアリング、やってみたいけど…… 何から、どう手を付けたらいいか分からない。 農作業のこと、発電設備のこと、お金のこと、 疑問はどんどん湧いてきます。 でも、ご安心ください。 ソーラーシェアリング導入の疑問に答えます!

A.11

できます。

固定価格買取制度では、原則として「一般送配電事業者」に電力を買い取る義務があるとされています。一般送配電事業者とは大手電力10社(北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力)のことで、通常だとここに売電することになるわけです。例えば、千葉県だったら東京電力(東京電力パワーグリッド)ですね。

でも、必ずしも東京電力に供給しなければならないというわけではありません。2016年4月からの電力小売全面自由化により、たくさんの新電力会社が誕生しましたが、そうした新電力会社に供給することもできるのです。途中から、供給先を切り替えることも可能です。

新電力会社に売電するためには、その会社と個別に契約する必要がありますが、「せっかくソーラーシェアリングでつくった電気なんだから、自然エネルギーを大切にしてくれる新電力会社に売電したい」という農家さんは少なくないようです。

A.12

もちろんです。農家さんには電気を使う作業がたくさんありますから、そのための電源として活用するのは合理的です。

隣接するビニールハウスの空調や水耕栽培のポンプに活かしたり、電動トラクターを取り入れて、つくった電気で耕作したり……使い方は自由自在。採れた野菜を加工するために、ソーラーシェアリングでつくった電気を活かすというのも素敵ですね。近くに自宅があるのなら、わが家の電気として使うことから始めても良いでしょう。



監修 馬上丈司
text: Kiminori Hiromachi

(「アースジャーナルvo.5」より転載 ※一部再編集)

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